古貸家でよく見られるのが、空き室が多く いわば不良資産化している建物です。これは将来、相続する人が最も困るケースです。建替えにより、賃貸経営が健全化すれば、当然 資産としても優良資産になります。
相続の観点からも、将来の事業承継がスムーズになるというメリットがあるのです。
建て替えのメリット
◆火災や地震に強い建物を建てることで防災対策になる
◆優良資産として承継できる。また、相続税、贈与税などの税対策にも効果がある
◆賃貸経営の規模を拡大させ、賃料収入増を図ることも可能
建て替えの課題については次の2点です。
1.計画性
2.立ち退き問題
「計画性」について、注意しなければならないのは、これまでの賃貸経営の方法・ノウハウをリセットすることです。何故なら、数十年前と比べると入居者ニーズや管理の方法は、かなり変わっているからです。また、建築基準法や用途地域の内容も変わっていることもあります。これらのチェックは忘れずに行う必要があります。
収支計画については、収支シミュレーションで、以前よりも簡単に長期の見通しが立てられます。収支計画のポイントはローンの金利、家賃設定、入居率と建て替えの諸経費(取り壊し処分費や立ち退き料等)を加えて計算することです。建て替えた後、収支面でプラス転換しないことには、手間をかけて建て替える意味もなくなりますから、収支計画はきっちり押さえておきたいところです。
※立ち退きについては、コチラでお伝えします。